こんにちは、ミロクです♪
今日はお寺の未来を守るために、ちょっぴり真面目だけど、とっても大切なお話をしましょう。テーマは「お寺の契約管理」についてです。
「契約」って聞くと、なんだかビジネスみたいで冷たい感じがする……そう思う方も多いかもしれませんね。でも、実はこれが、お寺と檀家(だんか)さんの温かい関係を、次の世代へ繋ぐための「バトン」になるんです。
今日は、株式会社366の増澤さんと一緒に、このテーマについてじっくり紐解いていきますよ☆
目次
1. 「暗黙の了解」がピンチ? 見えにくい約束の行方
ミロク: 増澤さん、よろしくお願いします! あのね、お寺に行くと心が洗われるような気持ちになるんですけど、「契約」っていう言葉を聞くと、なんだか急に現実に引き戻されるような……ちょっと堅苦しいイメージがあるんです。「お寺なのに契約書?」って。
増澤さん: こんにちは、ミロクちゃん。その気持ち、すごくよく分かります。お寺は心の拠り所ですから、「契約書にハンコを」なんて言われると、違和感を持つのは自然なことですよね。 でもミロクちゃん、お寺と檀家さんの間には、実は目に見えない「たくさんの約束」があることを知っていますか?
ミロク: 約束、ですか? うーん……「お墓をずっと大切にする」とか、「法事をする」とかでしょうか?
増澤さん: その通りです。具体的に言うと、お寺と檀家さんの間には、以下のような約束事が存在します。
- 墓地の使用権: お墓のある場所を永代にわたって使わせてもらうこと
- 護持会費(ごじかいひ): お寺を維持・管理するための年会費
- 法要の依頼: 年回忌などの供養をお願いすること
- 永代供養(えいたいくよう): 継承者がいなくなった後も供養をお願いすること
これらはすべて、法律的に見れば立派な「契約関係」なんです。でも、多くのお寺では、これをあえて「契約」と呼ばずにやってきました。
ミロク: たしかに! 「契約しましょう」じゃなくて、「これから末永くよろしくお願いします」っていう、心の繋がりで結ばれている感じがします。なんだか阿吽(あうん)の呼吸というか、信頼の証ですね♪
増澤さん: そう、「暗黙の了解」ですね。「昔からそうだから」「先代からの付き合いだから」という信頼関係だけで成り立っていたんです。それは日本の美しい文化でもあるんですが、実は今、その「曖昧さ」が大きな問題を引き起こしているんですよ。
ミロク: えっ、信頼関係が問題になっちゃうんですか? どういうことでしょう……?
増澤さん: 簡単に言うと、「約束の内容を知っている人がいなくなってきている」ということなんです。 おじいちゃんの代では当たり前だったことが、息子さんやお孫さんの代になると、「えっ、うちは年間いくら払えばいいの?」「そもそも何のお金なの?」と、分からなくなってしまうケースが増えているんです。
ミロク: あぁ……たしかに。わたしも、もし急に「お家のことを任せるよ」って言われたら、何がどうなっているのか分からなくてパニックになっちゃうかも。「聞いてないよ〜!」ってなりそうです。
増澤さん: そうなんです。悪気はなくても、「情報が伝わっていない」だけで、結果的に「会費の未納」や「連絡が取れない」という事態になってしまいます。 ある調査によると、お寺の約9割が、何らかの形で未収金や滞納の問題を抱えているとも言われているんですよ。
ミロク: 9割も!? それは大変です……。お寺の屋根を直したり、綺麗なお庭を維持したりするのにも費用がかかりますもんね。 お金が入ってこないと、大好きなお寺がなくなっちゃうかもしれない……それは絶対に嫌です!
2. お坊さんの悩み「お金の話は、どうしても心苦しいんです」
ミロク: でも増澤さん、お寺の方から「これだけ払ってくださいね」って、もっとはっきり言えばいいんじゃないでしょうか?
増澤さん: そこがお寺特有の難しいところなんです。ミロクちゃん、お坊さんってどんなイメージですか?
ミロク: うーん、優しくて、欲がなくて、みんなの幸せを願ってくれているイメージです。
増澤さん: そうですよね。だからこそ、「お金のことを細かく言うのは心苦しい」と感じているご住職がとても多いんです。 お寺と檀家さんの関係は、お店とお客さんとは違います。「お布施」という言葉があるように、本来は「定価のない、自発的な気持ち」で支えられてきました。
ミロク: そうかぁ……。「このサービスは〇〇円です。期日までにお振込ください」なんて言われたら、なんだかお寺の温かみが消えちゃう気もします。
増澤さん: ご住職たちも同じように悩んでいるんです。 「お金のことを言うと、がめついと思われるんじゃないか」 「先代からのやり方を変えると、檀家さんに失礼になるんじゃないか」 そんな葛藤があって、なかなか言い出せないのが現状なんですよ。
ミロク: うぅ……お坊さんの気持ちを思うと胸が痛いです。 檀家さんとの繋がりを大切にしたいからこそ、言えないんですね。でも、言わないと、トラブルがどんどん未来に先送りされちゃいますよね。
増澤さん: その通りです。契約関係が不明確なままだと、以下のような深刻なリスクがあります。
- 無縁墓(むえんばか)のリスク: 連絡先も継承者も分からなくなり、お墓が荒れてしまう。
- 経営の悪化: 未収金が増え、お寺の修繕や維持ができなくなる。
- 次世代への負担: 今のご住職が問題を解決しないと、次の若い住職がもっと大変な苦労をする。
ミロク: 「無縁墓」……寂しい言葉ですね。誰もご供養してくれないお墓が増えるのは、ご先祖様にとっても悲しいことです。 つまり、「きちんとお金や約束の話をすること」は、実はお寺を守るためだけじゃなくて、ご先祖様や檀家さんを守るための「優しさ」でもあるんですね!
3. デジタル(DX)が解決! スマホが繋ぐ「安心」のホットライン
増澤さん: ミロクちゃん、素晴らしい気づきです! そう、「管理」は「優しさ」なんです。 そこで登場するのが、現代の技術、「クラウド型の顧客管理ツール」なんですよ。
ミロク: 出ました、お寺のDX(デジタルトランスフォーメーション)! でも、パソコンの中に情報を入れることが、どうして優しさに繋がるんですか? なんだか余計に冷たい感じが……?
増澤さん: ふふ、そう思うでしょう? でも逆なんです。 例えば、紙の台帳やご住職の頭の中だけで管理していると、「ご住職が留守の時は誰も分からない」ということが起きますよね? クラウドなら、お寺のスタッフさんやご家族(寺族)も情報を共有できます。外出先でもスマホでパッと確認できるので、急な問い合わせにも「はい、大丈夫ですよ」と即答できるんです。
ミロク: なるほど! 「住職が戻るまで分かりません」って待たされるより、ずっと親切ですね。
増澤さん: さらに、最近のツールには「檀家さん専用のマイページ」があるものもあります。これがとっても重要なんですよ。
ミロク: マイページ! わたしもスマホの契約とかで見ますけど、お寺にもあるんですか?
増澤さん: そうなんです。檀家さんが自分のスマホで、いつでも契約内容を確認できるんです。 「あれ? 今年の護持会費って払ったっけ?」「お墓の使用期限っていつまでだっけ?」 そんな疑問を持った時、わざわざお寺に電話して聞くのは、ちょっと気が引けますよね?
ミロク: はい……。「そんなことも忘れたのか」って思われそうで、電話するのに勇気がいります。 でもマイページなら、夜中でもこっそり確認できますね(笑)
増澤さん: それに、ご本人だけでなく、そのご家族も確認できるようにしておけば、万が一相続が発生した時もスムーズです。 「お父さんがお寺とどんな約束をしていたか、スマホを見れば分かる」 これは、残された家族にとって、ものすごい安心感に繋がるんですよ。
ミロク: つまり、こういうことですね?
- お寺にとって: 情報が整理されて、経営が安定する。スタッフ全員で温かい対応ができる。
- 檀家さんにとって: いつでもスマホで確認できて、疑問がすぐに解決する。家族にも引き継ぎやすい。
増澤さん: 完璧なまとめです! 「お寺らしくない」と感じる方もいるかもしれませんが、銀行や保険、電力会社など、私たちの生活では「マイページで確認」は当たり前になっていますよね。 お寺だけがその便利さから取り残されるのではなく、「時代に合わせた透明性」を持つことが、これからの信頼に繋がるんです。
ミロク: 透明性があるからこそ、安心して「これからもお願いします」って言えるんですね。 デジタルを使うことで、かえって人と人との心の距離が近づく気がします☆
4. まとめ:伝統を守るための、新しい「約束」の形
今日のお話を聞いて、わたし、「契約」という言葉のイメージがガラッと変わりました。
お寺での契約管理は、決して冷たいビジネスライクなものではありません。 それは、「大切なご先祖様との約束を、次の世代へ確実にバトンタッチするための命綱」なんですね。
かつては、曖昧なままにしておくことが「粋」であり「優しさ」だった時代もありました。 でも、ライフスタイルが変わり、家族の形が変わった今、「はっきりと分かりやすくすること」こそが、新しい時代の「優しさ」なのだと思います。
- お寺の屋根を守るため
- 美しい境内を維持するため
- そして何より、檀家さんが安心して手を合わせられる場所を、100年先まで残すため
クラウドなどの新しい道具を使って、無理なく、スムーズに管理していく。 そうすることで、お坊さんも「お金の管理」という心の負担が減って、より一層、本来のお仕事である仏事やご供養、そして檀家さんとの対話に専念できるようになるはずです♪
伝統を大切にする心と、時代に合わせた新しい仕組み。 この二つが手を取り合うことで、お寺はもっともっと、みんなにとって温かい場所になっていくんですね。
「契約管理かぁ……難しそうだな」と悩んでいるご住職や関係者の皆さん。 それは決して「お金儲け」の話ではありません。「お寺の未来」と「檀家さんの安心」を守るための、とっても尊い一歩ですよ。
分からないことや不安なことがあれば、私たちのような専門家もいますから、いつでも頼ってくださいね☆
ミロクでした! また次回お会いしましょうね♪
タグ: お寺のDX, 寺院運営, 契約管理, 檀家管理システム, 寺院経営, 承継問題, 無縁墓対策, お寺の未来, クラウド活用, 安心のバトンタッチ



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