お寺のDXを支える「SLA」ってなあに?~安心を約束する魔法の契約書♪~

こんにちは♪ミロクです。お寺のDXを進めていく中で、新しいシステムを導入したり、ホームページの管理を外部の会社さんにお願いしたりすることが増えてきましたよね。そんな時、「このサービス、どこまでちゃんとやってくれるのかな?」って、ちょっと不安になることもあるかもしれません。そんな時、私たちを安心させてくれる、とっても大切な「約束」があるんです。それが「SLA」って呼ばれるものなんですよ!

なんだか難しそうな言葉ですけど、ミロクが皆さんに分かりやすく説明しますね☆


SLAってなあに?「どこまでちゃんとするか」の約束事なんです!


SLAは、「Service Level Agreement」の略で、日本語にすると「サービスレベル合意書」とか「サービス品質保証契約」なんて言われます。簡単に言うと、サービスを提供する会社さんが「このくらいのレベルでサービスを提供しますよ!」って、私たちと具体的に約束する文書のことなんです♪

例えるなら、宅配便で「荷物を午前中にはお届けしますね!」とか「次の日には必ず届けますよ!」っていう約束がありますよね?SLAもこれと同じで、システムやサービスを使う上で、「どんなサービスを、どのくらいの品質で提供しますか?」ということを、あらかじめ細かく決めておく契約書なんです。

お寺のDXの場合だと、新しく導入した檀家管理システムが「365日24時間、ほとんど止まることなく使えること」とか、「もし何かトラブルがあったら、〇分以内には対応を始めてくれること」など、お寺の運営にとって大切な約束事を、システム会社さんとしっかり話し合って決めておくものなんですよ。そうやって「どこまでやってほしいか」を明確に合意しておくことで、お互いが安心して、気持ちよくお付き合いできるんです。


どうしてSLAが必要なの?「これで大丈夫!」って安心するために!


「普通の契約書があれば十分じゃないの?」って思われるかもしれませんね。でも、SLAには、契約書だけでは足りない、とっても大切な役割があるんですよ!

  • サービスの「質」がハッキリするんです! 普通の契約書には「何をするか」(例えば「檀家管理システムを運用する」)は書いてあっても、「どのくらいのレベルで運用するか」までは細かく書かれていないことが多いんです。でもSLAがあれば、「システムの稼働率は月の99.9%以上を保証します!」とか、「もしシステムが止まったら、〇分以内には対応を始めます!」といったように、サービスの「質」を数字で具体的に約束できるんです。これで、もしもの時に「え、こんなに長く止まるの!?」なんて困ることを防げますね。
  • 「こんなはずじゃなかった…」を防げるんです! サービスを提供する側と、利用する私たちとの間で、「これくらいのレベルでやってくれるだろう」っていう期待が違うと、後になって「もっと早く対応してくれると思ってたのに」「こんな品質は求めてないよ…」なんて、すれ違いが起きてしまうことがあります。SLAで事前にしっかりと約束しておけば、お互いの「期待値のズレ」をなくして、安心してサービスを利用できるんですよ。
  • サービスを「もっと良くする」ための目印になるんです! SLAで決めた数字は、そのサービスがどれだけちゃんと動いているか、トラブルなく使えているかを測るための「物差し」になります。定期的にその数字を確認することで、サービスが約束通りに提供されているか、あるいは「もっと改善できるところはないかな?」と客観的に評価できるようになるんです。

SLAには何を書けばいいの?お寺の安心を守る項目たち☆


初めてSLAを作る時、「何をどこまで細かく書けばいいんだろう?」って悩んじゃいますよね。でも大丈夫ですよ!サービスの内容によって少し変わりますが、一般的にはこんな項目を含めると良いですよ、とミロクがご紹介しますね。

  1. 「いつサービスが使えるか」の提供時間 システムが「24時間365日いつでも使えるのか」、それとも「平日の9時から17時までだけ使えるのか」など、サービスが利用できる時間帯を明確に書きます。例えば、お盆やお彼岸など、お寺にとって特に大切な時期の稼働時間も具体的に定めておくと安心ですね。
  2. 「どれくらい止まらずに使えるか」の稼働率 システムやサービスが、どれくらいの割合で正常に動いているかを示します。一般的には「稼働率」というパーセンテージで表現されることが多いですよ。「月の稼働率99.9%以上(スリーナイン)」というのは、月に約43分くらいしか止まらない、という意味なんです。お盆やお彼岸など、特に重要な期間は「99.99%以上(フォーナイン)(月間約4分しか止まらない)」といったように、より高い基準を設けることもできますよ。
  3. 「トラブルが起きたらどうするか」の障害対応 もしシステムに問題が発生した場合に、どれくらいで対応を始めてくれるか、どれくらいで復旧してくれるかなどを定めます。「システムが完全に止まってしまったら、〇分以内に対応開始、〇時間以内に復旧」といったように、トラブルの重大さによって対応の速さを変えることもありますね。

例)・重大障害(サービス停止):30分以内に初期対応、2時間以内に復旧

・中度障害(一部機能停止):1時間以内に初期対応、4時間以内に復旧

・軽度障害(軽微な不具合):4時間以内に初期対応、24時間以内に復旧

・障害報告:障害発生から24時間以内に原因と対策を報告

  1. 「どれくらいの速さで動くか」のパフォーマンス システムの「動きの速さ」に関する基準です。例えば、「ホームページの表示は3秒以内」「データ処理は1,000件あたり5分以内」「同時アクセスユーザー数は最大500ユーザー」など、快適に使えるための基準を定めます。
  2. 「困った時にどう助けてくれるか」のサポート対応 システムについて質問があった時や、困った時に、どれくらいの時間で問い合わせに対応してくれるか、どんな方法でサポートしてくれるかなどを決めます。「電話での問い合わせは平日9時から17時まで」「緊急問い合わせへの対応は2時間以内、一般問い合わせへの対応は24時間以内」といった内容ですね。
  3. 「情報を守るためにどうするか」のセキュリティ対策 お寺の檀家さんの大切な情報などを守るために、どのようなセキュリティ対策をしてくれるかを定めます。例えば、「ウイルス対策ソフトは毎日更新すること」「年に一度はセキュリティのチェックをすること」などですね。
  4. 「データが消えないためにどうするか」のバックアップと復旧 もしもの時にデータが消えてしまわないように、どれくらいの頻度でデータのバックアップを取ってくれるか、そしてもしデータが消えてしまった場合に、どれくらいで元の状態に戻してくれるか、という基準を定めます。
  5. 「ちゃんと約束が守られているか」の報告とレビュー サービスを提供する会社さんから、毎月や四半期ごとに、SLAで決めた項目がちゃんと守られているかどうかの報告をもらったり、定期的に話し合いの場を持ったりする取り決めです。これによって、常にサービスの品質をチェックし、必要に応じて改善していくことができますね。
  6. 「もし約束を守れなかったら」のペナルティ SLAの約束を守れなかった場合に、「月間稼働率が99.5%を下回った場合:月額料金の10%返還」といったペナルティについて定めることもあります。逆に、素晴らしいサービスを提供してくれた場合には「サポート対応時間を3か月連続で達成した場合:次月の監視料金10%割引」というように「報奨」を設けることもありますよ。

SLA作成のコツと、お寺での運用ポイント☆


実用的なSLAを作るためのコツを、ミロクがいくつかお伝えしますね!

  • 「測れる」数字を使うこと 「素早く対応」とか「良いサービス」といった、あいまいな言葉ではなく、「〇時間以内に対応」「エラー率は〇%以下」といったように、客観的に測れる具体的な数字で表現することが大切です。そうすれば、ちゃんと約束が守られているかを明確に確認できますよね。
  • 「現実的」な数字にすること 「絶対に100%止まらない!」とか「どんな問題もすぐに解決!」といった理想ばかりを追求すると、費用が高くなってしまったり、かえってトラブルの原因になったりすることもあります。業界の標準や、技術的な限界も考慮して、現実的に達成可能な数字を設定することが大切ですよ。
  • 「何が一番大切か」の優先順位をつけること すべての項目を最高レベルにしようとすると、コストがぐんと上がってしまいます。お寺にとって「これは絶対に譲れない!」という一番大切な項目(例えば、法要予約システムの稼働率など)は高い基準を設けて、それほどでもない項目は少し柔軟にするなど、メリハリをつけると良いでしょう。
  • 「どうやって測るか」も明確にすること 「稼働率99.9%」と決めても、「どうやってその数字を測るの?」「何をもって『止まった』と判断するの?」という基準が明確でなければ意味がありません。測定方法や、問題の定義もしっかりと書いておきましょう。

定期的な実績報告で、安心を形に♪


SLAを結んだらそれで終わり、ではありませんよ♪ サービス提供者さんと利用者さんが、ちゃんと約束が守られているかを確認することがとっても大切なんです。そのために、定期的な実績報告が必要なんですよ。

ミロクの考える実績報告のポイントはこんな感じです♪

  • 定期的にお知らせするんです:月ごとや四半期ごとなど、決まった期間でサービスの実績を報告します。これなら、お互いに「今、どんな状況なのかな?」ってすぐに分かりますよね♪
  • 目標と実績を比べるんです:事前に決めた「これくらいを目指しましょう!」という目標値と、実際に「これだけできました!」という実績値を比べてみるんです。もし、目標に届かないことがあったら、その原因をしっかり調べて、どうすれば良くなるかを一緒に考えますよ。

例えば、毎月の報告書には、こんな内容が含まれていると安心なんです♪

  • 月間稼働率:「システムがちゃんと動いていた時間の割合」のことなんですけど、目標が99.9%なら、実績は99.95%でした、とか♪
  • 障害発生件数:システムで困ったことがどれくらい起きたか、ですね。重大なものは0件、中くらいのものは1件、軽いものは3件でした、とか♪
  • 平均応答時間:システムがどれくらいの速さで反応してくれたか、なんですよ。目標は3秒だったけど、実績は2.5秒と早くできました、とか♪
  • サポート対応時間:困った時に、どれくらいの時間でサポートしてもらえたか、ですね。目標が24時間以内だったけど、平均14.5時間で対応できました、とか♪

こういう報告があると、安心してサービスを利用できますよね☆


みんなで進める!定期的なレビュー会議とSLAの見直し


「これでバッチリ!」って思って作ったSLAも、ずっと同じままでいいわけじゃないんです。世の中の状況も、お寺の状況も、どんどん変わっていきますからね。だから、定期的にレビュー会議を行って、みんなで確認し合うことがとっても大切なんです。

みんなで話し合うレビュー会議☆

サービス提供者さんと利用者さんが、定期的に顔を合わせて、SLAがちゃんと守られているか、困っていることはないかなどを話し合います。「もっとこうだったらいいのに」とか、「ここ、ちょっと分かりにくいな」とか、どんな小さなことでも話し合える場があると、関係ももっと良くなりますよね♪

レビュー会議では、こんなことを確認するんですよ。

  • SLAの達成状況
  • 未達成項目がある場合の改善策
  • 利用者側の要件変化の有無
  • SLAの変更が必要な項目

変化に合わせてSLAを見直そう♪

ビジネス環境も技術も、本当にめまぐるしく変わっていきますよね。だから、SLAも生き物のように、環境に合わせて成長していく必要があるんです。通常は年に1回くらい、SLA全体の内容を見直すといいですよ。

例えば、こんな風に見直します。

  • 「この基準、ちょっと厳しすぎたかな?」と思ったら、少し緩めることも考えます。
  • 「あれ?この項目、大事なのに抜けてたね」なんてことがあれば、新しい項目を追加することも必要なんです。

柔軟に見直すことで、SLAが形骸化せずに、いつも最新で最適な状態を保てるんですよ♪


うまくいかない!?SLAでよくある失敗とその対策


SLAって、とっても便利で大切なものなんですけど、実は「こうしておけばよかった!」って思うような失敗も、ちょっぴりあるんですよ。ミロクが、そんな「よくある失敗」と、その「対策」をご紹介しますね♪

① 現実離れした目標設定

「システムは100%絶対に止まらない!」とか、「問い合わせには秒速で返事をする!」とか、そんな風に、技術的に実現が難しい目標を設定してしまうことがあるんです。これだと、サービス提供者さんがどれだけ頑張っても達成できなくて、お互いに「えー!?」ってなっちゃいますよね。

対策☆:まずは、業界の標準的な基準や、技術的な限界をしっかり調べて、現実的な数字を設定することが大切です。「稼働率は99.9%以上を目指しましょう」のように、少し余裕を持たせるのがポイントですよ。

② 測定できない項目の設定

「もっと使いやすくなること」とか、「対応が早くなること」みたいに、漠然としていて、客観的に数字で測れない項目を設定してしまうのも、よくある失敗なんです。「使いやすくなった」って、人によって感じ方が違いますもんね。

対策☆:SLAに入れる項目は、できるだけ「〇〇秒以内」「〇〇%以上」のように、具体的な数字で測れる形にしましょう。もし、どうしても数値化が難しい項目があれば、「利用者アンケートで5段階評価のうち4以上を目指す」など、評価方法を具体的に決めておくといいですよ。

③ 形だけのSLAになっちゃう…

せっかく時間をかけて作ったSLAなのに、「作ったはいいけど、実際にちゃんと確認してないなあ…」なんてことになってしまうケースもあるんです。これだと、SLAがある意味がなくなってしまいますよね。

対策☆:SLAは作って終わりじゃなくて、ちゃんと運用していく仕組みが大切なんです。先ほどお話しした定期的な報告とレビュー会議をしっかりと行って、PDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)を回していくことが重要ですよ。報告書のフォーマットを標準化して、効率よく確認できるようにするのも良い方法なんです♪


業種別で見てみよう!SLAの具体例


SLAって、どんなサービスかによって、特に大切にするポイントが変わってくるんですよ。いくつか代表的な例を挙げてみますね♪

クラウドサービスのSLA例

システムをクラウド(インターネット上のサーバー)で動かす場合、特に大切なのは「ちゃんと動いているか(可用性)」や「どれくらいの速さで動くか(パフォーマンス)」なんです。

大切な項目は以下のとおりです。

  • サービス稼働率:システムがどれくらい動いているかの割合ですね。例)「99.95%以上」
  • サービス応答時間:システムに何か指示を出した時に、どれくらいの速さで反応が返ってくるか。例)「1秒以内」
  • 計画外停止時の通知:もしシステムが急に止まっちゃった時、どれくらいの時間で「止まりました!」って連絡が来るか。例)「10分以内」
  • データバックアップ:大切なデータがちゃんと保存されているか、ですね。例)「1日1回、30日間保管」

ヘルプデスクのSLA例

困ったことや分からないことを質問できる「ヘルプデスク」のサービスでは、どれくらい早く対応してもらえるかが鍵になります。

大切な項目は以下の通りです。

  • 電話応答率:電話をかけたら、どれくらいの時間で何割くらい応答してくれるか。例)「80%以上を30秒以内に応答」
  • 問い合わせ初回対応:メールやフォームで問い合わせた時、どれくらいの時間で最初の返事が来るか。例)「2時間以内」
  • 問題解決率:問い合わせた問題のうち、当日中に何割くらい解決できるか。例)「80%を当日中に解決」
  • エスカレーション:すぐに解決できない難しい問題は、どれくらいの時間で専門のチームに引き継がれるか。例)「4時間以内に専門チームへ」

システム運用保守のSLA例

システムを常に安全に、そして安定して使えるようにするためには、専門家による「運用保守」も大切ですよね。ここでは、障害が起きた時の対応や、定期的なお手入れが特に重要になります。

大切な項目は以下の通りです。

  • 監視:システムがちゃんと動いているか、24時間365日ずっと見守ってくれているか、とか。
  • 障害検知後の初期対応:システムがおかしいな、って気づいた後、どれくらいの時間で最初の対応をしてくれるか。例)「30分以内」
  • 障害復旧:システムに重大な問題が起きた時、どれくらいの時間で直してくれるか。例)「重大障害は2時間以内」
  • セキュリティパッチ適用:コンピュータウイルスなどからシステムを守るための「ワクチン」のようなものを、どれくらいの期間で適用してくれるか。例)「重要なものは1週間以内」

まとめ:SLAは、お寺と未来をつなぐ「信頼の架け橋」です♪


SLAは、サービス提供者さんと私たちの間で、サービスの「質」について具体的に約束し、その品質を保証するための、とても大切な合意文書です。これは単なる契約書ではなく、「お互いの期待値を合わせて、信頼関係を築き、サービスをより良くしていくためのツール」なんです。

最初は簡単な項目だけのシンプルなSLAから始めて、運用しながら少しずつ改善していくのが良いでしょう。一番大切なのは、設定した目標が「達成可能」で「測定可能」であること、そして、その実績を定期的に確認していくことですよ。

SLAを適切に活用することで、お寺は安心して新しいシステムやサービスを導入・運用できるようになります。それは、私たちの日常業務のストレスを減らし、もっと大切な「人とのつながり」や「お寺の使命」に集中できる時間を生み出してくれます。まさに、お寺の未来を明るく照らす「信頼の架け橋」になってくれるはずです。

ミロクは、SLAがお寺のDXをさらにスムーズに進め、皆さんが安心して未来へ進んでいけることを心から願っていますよ♪


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